日本ウエルネス学会第11回大会後記
第11回大会実行委員長 築山泰典(福岡大学)
日本ウエルネス学会第11回大会を「次代のウエルネス」とのテーマにて、2014年9月13日~15日の3日間の日程で、福岡大学七隈キャンパス及びくじゅうの杜キャンパスにおいて開催させて頂きました。これは、2004年第1回学会大会が「時代はウエルネス」とのテーマにて開催され10年が経過した11回大会として、「次代の形」を参加者全員で「考えたい」との願いからでありました。
今回は、九州地区で初めての開催でもあり、都市と自然の魅力両方を伝えたいとの思いから、3日間の開催期間と致しました。そのため、参加者が34名と少ない結果になってしまったこと、学会大会実施責任者としては申し訳なく思っております。しかし、宿泊を伴う学会大会のため、学会員の相互交流が積極的に展開されたものと考えております。
大会初日は、福岡大学七隈キャンパスメディカルホールにて公開講座として柳先生(神戸常盤大学)に「北米YMCAが目指すウエルネス」を、鈴木先生(常葉大学)に「次代のウエルネス」と、それぞれ講演を頂きました。これからの本学会が目指すべき方向につながる大変有意義な講演を頂けたと感謝いたしております。ありがとうございました。そして、夜には学内で最も高層に位置する食堂にて、福岡の夜景を見ながら、懇親会を開催させて頂きました。
2日目朝には、七隈キャンパスに集合頂き、貸し切りバスにて大分県玖珠郡九重町にある「くじゅうの杜キャンパス」まで移動しました。午後は、くじゅう連山の真中に位置する、法華院温泉山荘社長の弘蔵氏より山荘でのウエルネス実践を講演頂きました。自然との関わりの中でのウエルネスに関して、
多くの刺激と学びの機会を頂きました。
この後、2日間にわたり、一般発表10演題、ポスター発表5演題を発表頂きました。
一般発表①では、佐古先生(日本女子大学)に座長をお願いし、地域との関わりを中心とした3演題のご発表を頂きました。その後のポスター発表では、玄関ロビーを用いた発表展開を試みました。スペース的にも余裕があり、発表者と参加者とで活発な討議が展開される様子が印象的でした。その後の、一般発表②では、長崎先生(広島工業大学)に座長を担当頂き、ウエルネスを多面的に捉える内容での発表がなされました。中には、継続的に発表されている取り組みもあり、その発展過程においても興味が持たれる場となりました。そして、翌日には一般発表③を野坂先生(東海大学)が座長を担当される中、新たなウエルネス展開につながるような発表4演題が提供されました。ここでの発表は新たなウエルネス概念につながるような内容であったものと感じています。
また、本大会のメインプログラムでもあった「ウエルネスの授業展開」については、本学会理事長野崎先生(日本ビューティーウエルネス研究所)中心に、講演の後、シンポジウムを実施しました。ここでは、ウエルネスを次代に伝えることの重要性と、そのための具体的実践手法を学ぶことができました。シンポジストの西村先生(神戸夙川学院大学)、宮田先生(文教大学)、水村先生(明治大学)のそれぞれの大学でのウエルネス実践の多様性と、先生方の積極的な取り組みは、教育機関に属する多くの学会員にとって多くの示唆を与える内容でありました。
本学会大会を開催するに際し、多大なご協力を頂いた、西村先生(広島修道大学)、長崎先生(広島工業大学)に感謝申し上げ、本報告を結ばせて頂きます。