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日本ウエルネス学会は

日本ウエルネス学会はウエルネスに関心をもつものが集まりウエルネスに関する様々な問題を 学際的に研究し、研究成果の普及、実践を目的とする学会です。

日本ウエルネス学会理事長2期目を迎えて

理事長 宮田浩二(文教大学)

 令和幕開けの年、2019年9月14,15日に沖縄県北部のヤンバルの地で開催された日本ウエルネス学会第16回大会総会にて新たな執行部案が承認され、本年度から2期目の理事長を拝命いたしました。新たなスタートを迎えるにあたり、大変光栄に思うとともに、またその責任の重さに身のすくむ思いがしております。これまでの3年間を振り返りつつ、これからの3年間本会の発展に寄与していきたいと存じます。 

 さて、日本ウエルネス学会ホームページは本学会会員以外の方からのアクセスも以前に増し増加傾向にあることから、以下に再び本学会の紹介を行います。

日本ウエルネス学会は、ウエルネスに関心をもつ者が集まりウエルネスに関する様々な問題について研究し、その成果を普及・実践することを目的とする学会です。また、会員相互の情報交換・研究協力を促進するとともに学際的な研究も行います。2004年(平成16年)に設立され、16年目を迎えた2019年(令和元年)の会員総数は140名を超えています。

 この間、学会大会での研究発表は、口頭発表、ポスター発表とも年々増え続けており、ウエルネス研究は、サイエンスの中で確たるアイデンティティを築きつつあります。例えば、今大会である第16回大会では、「地域連携とウエルネス」を大会テーマとして開催されました。地域と連携して、「自分らしく生きる」考え方が提唱されました。そのためには、地域に住む人たちがお互いに信頼し合っていたり、多くの人が安心感を抱いていたりする、人と人との間にある関係のことであるソーシャルキャピタル(社会関係資本)の考え方が注目されています。このようにウエルネス研究は、益々現代社会において重要であると言えます。

 ところで、以前にも記述しましたが、ウエルネスは今から約半世紀前の1961 年、アメリカの公衆衛生学のHalvert L.Dunn博士 (1896〜1975)によって提唱され、誕生しました。1961 年に発刊された彼の著書「HIGH LEVEL WELLNESS」で、これまで健康は「病気(Ill-Ness)」が対峙する「ヘルス」という概念で考えられてきたことに対して、「ウエルネス(wellness)」という新しい総合的な健康の概念を提唱しました。

 彼は、単に病気や障害の有無で健康を考えるのではなく、人の生きがいや尊厳といった総合的な見地から健康を考えることの重要性を指摘し、人生を支える望ましい状態を目指すために「個人が持つ潜在能力を最大限に生かす機能を統合したものである」とウエルネスを定義しています。

 この大会では、我か国におけるウエルネス活動の先駆的推進者でもある野崎康明先生に、「ウエルネス研究の喜び」と題して、基調講演をして頂きました。

日本のYMCAがアメリカのYMCAにならってウエルネスの健康概念を取り入れようとしたことがきっかけで野崎先生がこの道に入られたとのことでした。先生は、この定義をよりわかりやすくするために、「ウエルネスとは、自分の人生には自分で責任を持つことを知り、より幸福でより充実した人生を送るために、自分の現在の生活習慣(ライフスタイル)を点検し、自分で変えなければならないことに気づき、これを変革していく過程である」と定義しています。ウエルネスの目標は、より幸福で充実した人生を送るために自分のライフスタイル(生活習慣)を見直し改善していくことにあります。ハルバート・ダンの全人的な健康観を、確認のように繰り返し、講演の中でお話されています。それまでの日本の健康・体育の「教え込み型」教育ではなく、自ら学んで身につける学習がウエルネスの基本であると述べられました。この考え方は、まさにアクティブ・ラーニングであると思います。アクティブ・ラーニングは学習者が能動的に学習に取り組む学習法の総称であるといわれています。これにより伝統的な教員による一方的な講義形式とは異なり、学習者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学修方法であると言われています。本学会を通して「自らが学ぶ力」が養われることがさらに期待されます。

 また、ウエルネス「ライフスタイル」と「価値と気づきの視点」から5点の領域をそれぞれ例に挙げてお話されていました。

 5領域をまとめると以下のようになります。

・情緒の領域 :ストレスコントロール

・精神の領域 :人生観や生きがい

・身体の領域 :健全な身体育成、あり方 (運動、栄養、保養、病気の問題など)

・環境の領域 :自然環境、社会環境、人間関係、平和

・価値の領域 :価値の認識 (その人の物の見方、考え方)

以上の5点の領域を鑑み、より良いライフスタイルを実行できるようにしていくことが重要であるとお思います。

 このように、ウエルネスの研究領域は広く多様性があり、様々な分野の研究者、職業人が集って学会を盛り上げていくことに期待を込めた内容でした。

 そして、野崎先生は、ウエルネスの実践において「気づき」の大切さを力説し、ハイレべルウエルネスへの過程と学習モデルを提示しています。このようなウエルネスの考えに基づきウエルネスなライフスタイルを考えると、私たちの学会には取り組むべき課題はたくさんあります。どのようにしたらより長くかつより良く生きることができるかについて、考え研究していくことが本学会の目指していくところです。

 ウエルネスに興味・関心のある方、ぜひ日本ウエルネス学会に入会していただき、一緒に研究し、社会に貢献できるよう活動していこうではありませんか。  今後とも本会に対する皆様方のさらなるご支援、ご協力をお願い申し上げるとともに会員の皆様からのご支援・ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。また、学会発展のための忌憚ない意見をいただきますようお願い申し上げます。

日本ウエルネス学会事務局

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